「景気を良くする為には、消費よりも仕事を産み出すべし」

上の図をしっかり見ていただきたい。
日本の経済を良くしようと思えば、赤い線の循環を良くすればいいだけです。

景気を考える時に、消費などお金の流れを中心に見がちですが、
この見方も右目(結果)を中心に見ているせいでしょう。
因果関係を見ても分かるように、左目の(仕事から商品の流れ)が活発にならない限り無理です。

政府が消費を刺激する為に国民に直接ばらまいても無理です。
卵が先か鶏が先かという議論も有るようですが、
経済の流れを図のように陰陽の流れで見ると、まず仕事ありきだという事が分かる。

国民が一生懸命に「仕事」をする事で良い「商品やサービス」が提供され、
その「代金」が企業や商店に入り、それが「給与」として循環していく、
その流れが、国民の生活を支え、そして、国民の生活に潤いを与える。
その仕事場では、社会のお役に立っているという事で生き甲斐を感じる事が出来て、
その循環はさらに活発になってくる。
その循環は、国の生産性を上げ、税収の増加をもたらし財政赤字を無くし、国家の力も強くなる。

この流れ方は、フラクタルの森の4つの空間の無限大のマークの流れと同じです。
これも相似形を成しているようだ。

まさしく、この循環が活発になる事は良き事である。
スピードも質も、流れる量も増えるなら、GDP、国民総生産は大きくアップする事になる。
政府やマスコミは、この循環に水を差すすべきでない事は議論を待つまでもない。

では、どのような事がブレーキとなるのか?
一番のブレーキは、税金である。
政府が吸い上げている税金は、「代金」(法人税)と「給与」(所得税)の所からだ。
実は、他にもいっぱいある。
ここで、大量に吸い上げられると景気の循環は当然鈍る。
さらに、「代金」の所で法人税を取っているのに消費税という追加の租税がある。
消費税は、「代金」の所で消費者の意欲にブレーキをかける役目をしてしまう。

そして、「仕事」の質と量、そのスピードが鈍ると当然、この循環は悪くなる。
後進国に技術移転が行われ安い労働力で頑張られると
「仕事と商品の流れ」はそちらに移る事になる。
日本国民に仕事を伴わないお金を与えると、仕事の意欲は下がる。
バラマキである。
子供手当、授業料の無償化、農家の所得保障などは仕事の意欲をアップさせる事は出来ない。

さらに、公立学校教育のレベル低下が言われ、教員免許の更新制度も安部政権下で法制化されたが、それも廃止されそうである。国内の「仕事」のレベルを上げていく為には、更なる教育レベルのアップが必要なのに今の日教組の力が入り込んでいる政権下では、優しいのだろうが、無理な詰め込み教育で苦しませたくはないのだろうが、あまりのも無責任である。
深く物事を考えることなく優しくありたいというだけなのだろう。
その結果どうなるのか?

日本国民の所得水準を下げないかぎり
中国などの労働力の安い、しかも技術移転もすんで商品の質も良くなっている国との競争に
勝てる訳がありません。中国の内陸部の所得水準まで下げても良いのなら国内の教育レベルのアップをあきらめても良いだろうが、さて、どうだろうか?

■国費・市町村費・行政サービス負担金と税金

 このところ消費税の事が議論され、増税はやむなしとする意見が目に付くが、
まさしくこの社会の経済の循環に水を差しそうである。
税金という言葉も、どうも、翻訳間違いをしているのではないのか。
基本的な税金は、やはり、行政サービスの対価としてとらえるべきものではないだろうか。
税金という言葉は、関税でも分かるように、どうも、ブレーキの役目を担う感じがする。

消費税は、消費をおさえそうだし、たばこ税の増額も喫煙者を減らしそうだ。

現政権がやろうとしている事は、国民への直接の給付(バラマキ)が多く、当然の事ながら財源の為に増税するしかない。
これは、景気の8の字マークの循環に水を差すことになる。
国民の仕事をする意欲をアップすることなく、しかもその分の税収を消費税や、大企業、
証券取引などから集めようとするならば、さらに、その循環を悪くして、逆に
法人税や所得税などの税収を減らしていく事になるだろう。

これは、図の循環で見ると単純ですぐに分かる事だ。

→ 仕事 → 製品・サービス → 代金 → 給与 → 

景気を良くしようと思えば、左の「仕事」と「製品・サービス」に関するところに工夫し
助力すべきなのに、「給与」の所に政府から直接手当を入れると、当然ながら、
この流れを阻害する事になる。
しかも、その財源をこの流れの途中から引き抜くのだから、
景気を悪くする為の政策だという事が明白なのだが。

さらに、過分な行政サービスを政府が行う為に、政治家も官僚も人数が多く、
税金を納める側でなく、税金を食う人たちが多くなってもいる現実もある。
国民が政府にあれもこれもと頼るようになっているせいも
あるだろうが、税金を納める側を増やさなければさらなる悪循環に陥りかねない。

国保や年金も姿を変えた税金だろう。
日本の消費税は諸外国に比べて安いから、消費税を上げて財政も再建しなければならない
とする意見が多いが、トータルで見ると案外多くの負担金を払っているのかもしれない。


以前、渡部昇一さんの本で、国民が全て7%納めただけで税収がまかなえるという記事を
見た事が有るが、これも税金と言わずに、「国費」とか「行政サービス負担金」とかにしたら
いいのではないだろうか。
外交、国防、防災、警察関連業務や、住民サービスなどの恩恵も受け、
道路、港、ダムなど国が造った施設、インフラを使わせてもらって仕事をし、
生活をさせて貰っているのだから、その対価として納めるという考え方にしてはどうだろうか。

国家が行う施策に対する対価の部分と、ブレーキなどの舵取りとしての税金と分けて
考えるべきではないのか。

累進課税などの問題も、お金を儲けた人たちに対する嫉妬心でなされているように感じる。
稼げば稼ぐほど税金で取られる分が多くなるという事は、フラクタルの森で再三言っている、
「企業の目的は利潤追求」であるとする片目だけで見ている人たちが多いせいだろう。
そのような誤解が、累進課税の基となっているのだろうけれど
基本的には、売上なり収入に対する同じパーセンテージで良いはずである。

なんだかんだ理由づけをして金持ちから金を取り上げ、政府が国民にバラマクのは、
選挙民への人気取りでもあるだろうが
あまりにも国民が国家にたかり過ぎているせいではないだろうか。
国に甘える分を、税金で強引に集めようとする事は、先ほどの景気の流れの循環に水を差し、
やる気のある人たちの労働意欲を削ぐ事になるだろう。

大企業や、頑張った優秀な人たちから余分に税金をかけて取り上げるなら
その行為は、頑張るな、イヤならよその国へ行けと迫っているようだ。
ソ連などが崩壊していった後を、どうして追いかけようとするのだろう。

子供をダメにしようと思えば、甘えさせればいいように
バラマキ政策では、景気を良くする事は出来ない。
愚かな選挙民の票は拾えるだろうが。
その未来は暗い。
社会の景気に元気がないなら、政府の出来る行政サービスは、仕事を産み出す事だ。
新たな仕事が社会に生まれるように助力する事だ。
日本という体(社会)が、元気になるように先行投資も必要だ。

どうせ借金してなければならないのなら、公共事業だ。
交通インフラをもっと整備する余地もいっぱいある。
毅然として自分で自分を守れる存在とする為には、防衛面での投資も必要だ。

アメリカがイヤで中国に乗り換えようと現政権はしているようだが
本当にそれで収まるのか?
どちらに付くつもりなのか知らないが
まず、トヨタ自動車が政府のかわりにやっつけられた感も有る。
下手をすると、戦争という一番イヤな、しかし、大きな仕事をしなければならない状況を呼び込みかねない。

戦争は、大きなバクチだが、最大の景気対策かもしれない。
もちろん、スッカラカンになる確率も高い。

戦争をしない為にも、毅然とした自立国家として、完成された国家を作り上げるべき時が
来ているのではないのだろうか。
国の体制づくりも、憲法を含め、大きく変えなければ手遅れとなりそうだが、
しかし、国民の意識を考えると、行き着くところまで行かなければ分からないのだろうか。

先の衆議院選挙で、民主党政権になったら、経済と国防問題で最悪の国難がやってくる事を
繰り返し言ってきたが、多くの国民はバラマキのえさに食いついたのか、
とんでもない勝たせ方をしてしまった。

■政治も経済も心も蛇行する根本原因

しかし、余分だが、おかげでよく分かった事が有る。

掲示板で色んな人たちと議論していて、抗うつ剤を使っているような人たちに熱狂的な民主党支持者が
多いのに驚いて考えてみると、非常に似ているのだ。
両目で見て、両方の頭で考える事が出来ずに蛇行しているのだ。

躁鬱病と政治経済的蛇行とが相似形を成している。
鬱状態が社会主義、共産主義に対応し、優しさが暴走している状態。
躁状態が全体主義となっている状況であろう。

反体制側、野党の時は、左翼的な優しさ(友愛)を掲げるが
体制側となると、その自己の正しさへの信仰故か、全体主義的な行動を取ろうとする。
反対意見を認めようとしない。自由を認めないのだ。
民主党が参議院も制するとそのようになるだろう。
優しさ(陰)と厳しさ(陽)が蛇行している状態。

結局、政治的な意見に三態有る事が分かる。
緩やかに波を描きながら、自由闊達に優しさと厳しさをバランスを持って考える事が
出来る状態と、蛇行している両極端の考えの状態。この三つがある。

蛇行する原因は、両目で見られない事。
情と理でバランスよく見られない。
時間(左脳)的にも空間(右脳)的にも狭い事。
器が小さくなっている事。
要するに、今居るその場の自分の中でしか考えられない事。(自己中心、刹那主義)

別の言い方をすると、前世も死後の世界も信じられず
神も仏も信じていなくて
自分が主、自分が神様、
自分の正しさのみ、自分の一生のみが中心。
要するに、心の住んでいる時間と空間が狭くなっている事が理由です。
存在自体が小さくなっている状態。

「正しき心の探究」を忘れていると
知らず知らずに自分自身が小さくなっている事が有る。

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