「政治と宗教は分離出来るものではない」

 コイン(紙幣)の表には数字があり、その価値が実際に認められ、
それに対応する商品やサービスと交換されます。
金属片や紙切れに数字が印刷がしてあるだけなのに、考えてみると不思議です。
ということは、そのコイン(紙幣)の価値を支えている何かが有るという事になります。
その価値を支えているモノは、何か?一言で言うなら「信用」です。

「信用」は、その通貨を発行している所や、その通貨が流通している社会の
信用だったりしますが、中身は色んな要素があります。
さらにその信用がどこから来ているのかと掘り下げると、
また、難しい面が有り、目に見えにくくなかなか分かりにくいものです。

アメリカのドルが世界の基軸通貨として一番信用があるようですが、
サブプライムローンの問題が起こった時でも発信源にも関わらずドルは
そんなに下がらなかった。
何故かと考えてみると、どうやら、その背景には世界最強の軍事力も有るようです。
恐慌がおこって昔のように世界が戦争に飲み込まれたとしても、
生き残る可能性が一番高いのはアメリカです。それ故にそれほど下がらなかった。
その反対に、日本は自分で自分の国すら守れないような憲法もあり、
そのような事態が起こればいちころです。
日本がいち早くIMFに10兆円の拠出を宣言し
世界恐慌への流れを阻止した功績も有ったのもあるが
日本の財政赤字が膨大とはいえ、ほとんどが国内からの借金なので
円の信用はとても高いものが有るのでしょう。
しかし、そのサブプライムローン関係の被害が一番少なかったのにもかかわらず、
株などは一番下がったようです。
いくら技術力が有り、経済力が有っても危なっかしくて信用出来ない面があるのでしょう。

そのように、目に見える価値を支えている信用がその裏には有るということは、
貨幣だけに限りません。スポーツでも「心技体」と言われるように、
その姿(体)を成すのは、心と技です。人生もスキルやテクニック、
それを支えているマインドとかハートで出来上がっています。

物事には必ず原因と結果が有り、全ての事象は因果を繰り返しながら流れているのですが、
その因果の流れを、多くの人が、どうこうしたからこうなったというように、
ハウツーの所の原因結果しか見ない傾向が有ります。
粘土で作品を造る時でもそうですが、手を動かす前に心の中に思いが有り、
その思いの中のイメージが手を動かす事で粘土の形を変え器などを造っていきます。
全ては、思いと行いで出来ていると言っても過言ではないのです。

現代では、表面の見えているその価値だけを見て、
その背景がなおざりにされている現状がありますが、目に見えないモノを無視していると、
通貨でも分かるように、その価値は、簡単に崩壊していくことでしょう。

政治の世界では、政教分離を言う人がいますが、憲法では、権力が特定の
宗教(国家神道)に肩入れをして他の宗教(大本教・キリスト教とか)を弾圧しては
いけないとして作られたものです。個人でも思想宗教を持っていない人がいないように
政治と宗教が分離出来るモノではないのです。精神性のない政治経済は、
単なる弱肉強食の世界、畜生道の地獄世界を作り出すだけです。
同じように、企業の目的は利潤追求だと思いこんでいる人が多いようですが、
この図で分かるように、コインの裏表の関係でもあるのです。

常に両目で立体的に見ていないと、小さな段差で簡単につまずいて転ぶことになる。
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