何事であれ、物事を継続して実行し続けるというのは尊い。
筋力トレーニングとかランニングなどの運動から、日記をつけるだとか体重の推移を記録だとか、例えそれがハナクソを毎日右手の薬指でほじくるなんてクダラナイものでもえらいのだ。
なぜなら筆者はそういった継続的なことがまっこと苦手なのである。いい加減ですまん。

それはともかく、日記。
近頃じゃウェブ上に記録して他人様に見せることを前提に書かれたウェブログ(ブログ)なんてのがはやりだ。
しかしまぁ、あれってやはり根気の無い人はだんだん更新が滞ってきたり、お気楽に書けばいいのにだんだん読ませるって事が重荷になってきて辛くなってやめちゃったり、ネタに困ったりするなんてのも読み手を意識してるが故ってやつなんだろうと思ったり。
他人の目があろうとなかろうと、こつこつ小刻みにってな人達じゃないとやはり日記ってのは記録できないのだ。そういう部分だけでも俺から見れば十二分に尊敬に値するのだ。

んで、もっぱら読み手であるそんな俺が今最も関心を寄せているブログがある。
そこを特に指定するのは各関係筋に多大なるご迷惑をおかけする可能性があるのであえて伏せておくが、やはりこつこつなブログである。

内容は極めてシンプルだ。
その人の趣味である「メイドカフェ通い」「ガンプラ」「コスプレ撮影」と大体この3つで集約されているのだが、そのほとんどはメイドカフェの記述である。

メイドカフェの記述といってもこれまたシンプル。カフェ**、xxx回目とタイトルがあって、そこにはメイドカフェの外看板だとか、その日飲んだ飲み物や食べ物、居合わせたメイドさんの源氏名(って言うの?)が淡々と記録されているだけなのである。
まぁなんといっても凄いのは、一箇所の店に200回を超える入店を記録していることなのだが、それにも増してこの記録を続ける彼は凄いのだ。
なんとなくチェックすると、2日に一回くらいはメイドカフェに出没して飾りつけの恐ろしく下手な丼物や定食みたいのだとかパフェだとか、もちろんコーヒーなんかも飲んでて、ざっと計算すると一回あたり¥1000付近の出費をしているはずなのだ。これは馬鹿にならない金額に膨れ上がっているはずなのだが、本人はその苦しみだなんて微塵も書いていないのである。

このなみなみならぬ行動力と出費を惜しまぬ取材によって成り立つブログを極めてシンプルに書く。まるで文豪の日記に食事の内容しか書かれていないような潔い風格さえ感じるではないか。
くどくど書こうと思えばかけるはずだ。メイドさんへの淡い恋心をメルヘンタッチに書くだとか、激情のままにあぁしてこうしてなんて妄想日記なんてのだって書けるはずなのだ。今回はいくら使っただとか、累計で何円だとかそんな事もかけるはずなのである。

しかし、あえてのシンプル。
自分の感情なんて一切記入していない。料理がうまいのまずいのすら一切なしだ。どの娘がかわいいだとか、そんな事も書いてない。(服装については時々記述あり)
だからこそ続けられる、というコツがここにあるのかもしれないと思わせるブログなのだ。

これってすごいよ。俺には真似できない。続けると言うことも含めてね。うむ。


著:戦車




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