世の中にはファストフードなるジャンルの食品がある。
お手軽で、素早くて、おいしい。それが身上のジャンルである。

日本にはそういった食品として、おむすびがある。お手軽で、素早く食べることができ、そしておいしい。
類似した食品として、アメリカからやってきたハンバーガーというものがある。西洋版おむすびというべきだろうか。

ご承知のとおり、バンズ(パン)でパティ(ハンバーグ)を挟むというのが基本形態である。
そのバリエーションはとどまるところを知らず、生鮮野菜のレタスやトマトを挟むのは言うに及ばない。和風食材である照り焼きチキンを挟んだり、目玉焼きを挟んだりなどと自由度の高さも魅力だ。
無論、味も問題なくうまい。


しかしだ。
挟み業界とも言うべきメーカーの代表的バーガーを見れば一目瞭然だが、価格が内容に比較して高価なのだ。
モスバーガーなどはクオリティも高いが値段も高いという、極めて当たり前な戦略をとっている。確かにうまいのだが、あの値段では定食屋でとんかつ定食を頼んだ方がマシだと考える向きは俺一人ではないはずだ。

ここで俺が問題にしたいのは、実はそこではない。
今最も注目されている「エコロジー」である。ゴミ問題なのだ。

皆さんも見かけたことがあるかもしれないが、道端に放置されている大量のゴミの中に「マクドナルド」のロゴが入った紙袋が見受けられる事が結構あるのだ。
世界的に著名なマクドナルド社である。そのロゴが入った紙袋が環境を悪くしている現実がある。


あれを食べたこと、テイクアウトしたことがある人なら分かると思うが、包装が過剰なのである。
バーガーをひとつひとつ包む包装紙。それをさらに包むハードカバー。ドリンクが入った紙コップにはふたとストローが付属し、それをこぼさないように立体的に形成された紙製のトレイが付属する。サイドメニューのポテトやナゲットも追加すればそれぞれに紙袋と調味料の袋が付属する。
さらにそれをひとつに梱包する大きな紙袋と手拭のナプキンが過剰なまでに投入されたのがマクドナルドのパッケージなのだ。

たとえ内容物を全て完食したとしても、その体積は実際ほぼ変化しない。

ドライブスルーなどでそういったものを注文し、買い求めた客は自車の中でそれを食べ、ゴミが発生する。
ハンバーガーというのは思いのほか匂いが発生するもので、車の中にそんなものを置いておくのもつらい。そこで心無いドライバーとその家族は路上にそれを放置していくわけだ。


エコロジーが叫ばれる現代において、由々しき問題である。
マクドナルド社においても、社の評判をおとしめるだけでなく環境に配慮の無い営利団体だとけなされるのは自明の理であろう。

俺はマクドナルド社の製品自体が好みでないという心情を持っている上に、わが故郷の路上をローダウンしたクルマのやんちゃな一家の残した汚ねぇ紙袋で汚されるのは我慢ならないのだ。
カラスが包装紙をつつき破って周囲にゴミが散乱する状況、黙って見ている訳にはいかないのだ。

マクドナルド社のゴミが一番目立つ。
その一点からでも改善すべきだ。一番の理想はこの過剰包装問題に決着をつけてくれることである。

善処を期待する。





…なんてここで愚痴ってもしょうがないんだけどね。あのカラスがつつきまくるゴミを見てると愚痴のひとつも出てくるぜ。



著:戦車




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