前回までのあらすじ

瀬戸大橋四国健康村という健康ランドで局部から薬湯パワーを注入され、英気を取り戻した我々は仮眠を終え次なる目的地「三島製麺所」を目指す。
午後は既に3時30分といううどんツアーにとって遅い時間になっていたが、この一軒は確実なのだ。



既に去年ナビに登録されていた地点「仲多度郡まんのう町」にある三島製麺所をメモリーから呼び出し、設定する。
迷いなく目的地に到着すると、去年はJAだと思っていた建物がどうやら違うということが判明。公民館のようだが駐車場があればよいのである。路上駐車するよりかは幾分マシではないかと自己弁護するのだ。

一年ぶりに訪れた三島製麺所は若干の店内改装が行われていて、客席と作業場がカウンターで仕切られていた。かつての倉庫風ではなくなっていたが、活気溢れる雑然感は変わらない。

早速熱い一玉をもらい、生卵を一個落とし、ネギをはらりとふりまいて醤油を適宜投入。素早く攪拌して熱いところを食う。
やはりうまい。今回の散々なうどんツアーにあってひと際輝くのはやはりこの三島製麺所である。

ぶりぶりとした麺のコシといい、なめらかな表面といい、どこをとっても最高だ。卵と麺一玉の量が素晴らしくいいバランスである。
生卵と合わさるため適温になって食べやすくなる事もあるのか、あっというまに食してしまったが満足度は高い。
ここも5分も店にいなかっただろうが、ダンディズムに則るならこれでいいのだ。

満足感を感じつつクルマに戻った我々はふと気づいた。
いつもなら結構満腹感があるのに今日はわりと大丈夫そうなのだ。まだ三食だというのもあるし、途中間が空いてたというのもあるだろう。
だがこれは健康ランドで気分転換したり仮眠したのが効果を奏したのに違いない。やはり薬湯の力は偉大なのだ。ムダにヒリヒリ感を味わったわけではなかったようだ。


ということで、ラスト一軒を目指してみるかということに満場一致拍手の嵐で決定。
この遅い時間では製麺所系は全滅だろうし、セルフ系は好みじゃない。かといって近辺のめぼしいところは軒並み閉店時間を過ぎている。(なんと一般店でも早い時間に閉めるところが多い)

そういう厳しい条件をかいくぐって浮上した行き先は「M」。仲多度郡琴平町に所在するらしい。

琴平町というのはつまり金毘羅宮のお膝元という地域である。
この参拝客の多い地域のうどんはいかがなものか。


新規開拓であるこの勝負、吉と出るか凶と出るか。


香川うどんの旅08夏その6に続く



著:戦車




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