匹頭羽
[おうちのかたへ] 数え方の語源 数え方の語源。伝統的な匹がお尻、明治以降の頭の対比の面白さ。 一般的に大きな動物が頭で、小さな動物や虫は匹ですが、どちらが正解ということはありません。 匹の方が音が柔らかく話し言葉的でしょうか。 虫をつまらないものと見下すのは、欧米の真似に過ぎません。 柑の虫 柚子の木には夏になると揚羽蝶が必ずやってきます。 並揚羽(なみあげは)黒揚羽(くろあげは)は、山椒や柑橘系の、 味がきつくて他の虫が食べない葉っぱを食べて大きくなります。 名前の当て字 ここでは蜜柑の仲間を食べる虫なので、柑の虫と呼んでいます。 姿を何回も変える揚羽に、匹頭羽(あげは)と当て字しています。 身近な生き物は見たまま好きに、呼んでほしいと思っています。 まるむし、わたむし、とげむし、自分達だけで分かればいいのですから。 生き物への興味 身近な生き物の観察は、好奇心に始まり、自分から調べる事や知識を深める喜びを知る事につながります。 現在の大手出版社の図鑑は珍しい虫を大写しにして、身近な虫を調べる手助けにならないものが多いのが残念です。 様々な生き物が、それぞれの戦略と領分で、住み分けている事に気付いて欲しいものです。 揚羽の観察 揚羽は飼いやすく、姿を次々と変えるので見ていて飽きません。 ぱりぱり音を立て葉っぱの軸を残してきれいに食べていきます。 どこにでもいる揚羽ですが、都心にない生き物は、勿体ないことに教材にされません。 虫を遠ざけず、知識の扉の入り口に立てることを願っています。 虫や蛙や鳥の、声の初めて聴こえた日を書き留めてみて下さい。 小さな声の聴こえる暮らしに、気付く事ができますように。