--- 架空のくに「高梁」 --- :本作の舞台 高梁往来 2004「お城特区」、市全域が景観地域に指定され手職仕事が再興した架空のまち「高梁/たかはし」。 plasticなし、外語なし、日本的な服を着て地元のものを口にする。それが馴染んだ頃合い。 昭和30年代 地方都市はどこも昭和30年代初め/1960頃に人口が最大に。以後集団就職等により若者が都市部へ流れる。 良い様に考えれば開発の勢いが止まり、本来の町並みが良く残されたという事。 川沿いに気持ち良く道の走る「美しい景色」が、なによりの資産。 石垣の町 瀬戸内海周辺は石の産地。餅搗きも西日本では石臼、西日本では豊富な石で段々畑が築かれた。 鉄と石によって500年前の戦国時代に栄えた面影、町中に石垣連なる美しい町。 誰に気をとめられることなく かつての栄華を伝えている。 物語による町造り 「景色」を縦糸に「手職」を横糸に「物語」は紡がれる。 朝市を開き野菜や名産品を販売。商店街では量り売りの店や服、書籍や木工品。 町ぐるみで紙漉や染め屋、下駄屋を再興し、花火師猟師石工を養成。 利益で町中の石垣を補修する。
--- 実際の「高梁」 --- ふるさとの町 戦国期に鉄と石で栄え、江戸期に商人の町として整えられる。 明治からは養蚕と果物栽培に支えられるが、基本的に山々田畑の町。 高梁川と山に挟まれ、道と家一列の町並みは、以前から「ふるさと」を思い起こさせる町といわれてきた。 〇九道路傷/れーきゅーどーろしょー 「過剰な道路標識」「地面の縞々の色帯」「反射板」、警官整備区域もお構いなしに2008.9月頃から半年以上続く。 今回の整備その大半は県によるものとの事。昭和47年の四七大水に次ぐ爪痕。 分岐点 住民の知らぬ間に、行政が観光資源を台無しに、しかし気に留める者は誰もいない。 「駅前から大橋前」「ループ橋」を初め、10年かかっても元に戻すべきだと思うのだが。 --- 景色の所在 --- 都市傾倒 名もなく歴史のある町。この15年で好きだった木造の建物が多く取り壊された。 大合併の際の助成金を充て、多くの人工物が町に増えた。 数百年から費やされた「景色」を、この数十年で使い潰そうとしている。 全て嘘 目の前のゴミは見えてるものが拾えばいい、のだろうか。 後に町の売りとなる「作品」と「町の景色」を秤にかけて、 賛同者なり、署名なりを募れば町を動かせると思っていた。 アメリカの何倍ものコンクリートを、そうまでして使いたいのはなぜ。 何かある前にと言えば、標識やポールやフェンスで町をつぎはぎにしていいの。 危機感を持つ者も現れそうになく、「高梁往来」の拠点を移す事になるのだろう。 木材の町とか繊維の町、山の中で人を呼んで職人町を作れたらなぁ。